2024年のにしにし。それは『悲惨と被災』から始まった…。
元旦に発生した能登地震の余波を受け、ダメージを負った自宅と生活。
そしてあの津波。沿岸に繁茂し始めた海藻は、綺麗さっぱりと流されてしまい、シーズン開幕を目前に控えたメバルは、その気配を完全に消してしまった。なおかつ気候は暖冬!小雪!との予想を覆し、雪ゃあしこたま降るわ風は吹くわ波はずっと高いわ…1月から2月まで、殆ど釣りなんて頭から消えてしまっていた。
だがしかし!寝てても起きてても、「3月1日!トラウトシーズン解禁日!」はやってくる!今まで何も出来なかった分、解禁日は絶対釣るぜぇ!
…そして解禁日はミゾレ混じりの爆風だったw
多くの方が諦めただろう当日、早朝の目覚めまで、おコタの中で葛藤した。渓流行く…?辞めとく…?行ってもどうせ釣れねえかもだぞ…?と、コタツの精霊がおらを眠りに引き摺り込む、が!釣りしたいんだよおらぁ!!!もう半年我慢したの!もう我慢できないの!
そして選んだフィールドは渓流をバックウォーターに持つ止水域、通称「あそ湖」。止水なら雨とミゾレの馬鹿荒れはある程度緩和される、但し雪解け水の濁りが入るまでの、ほんの僅かな時間だけだ。
広い場なので、渓流ロッドではなく、ビームスローワー73Lを選び、普段はランドロックに使っている、大きめ重めなルアーをケースに詰める。リールはこの日の為に拵えたアンバサダー。現場に着き、ウェーダーとシューズを履き、とうとう我慢の日々が今終わる!2024年の開幕だ。
流れ込みのサンドバーに立ち、奥手にある馬の背に7cmミノーを到達させ、グリグリメソッドでひと流し。
そして1アタックを感じた。これこれ!このトラウトの生命感!待ち望んでた感覚が手元に伝わる、この嬉しさはもう形容し難いのですよ…。
あとは…当然だけどキャッチしたい。今度は馬の背の向こう側まで5gスプーンを遠投し、その背にゴリゴリ!っと当ててからリフト&フォール、ゴン!ゴン!ドシッ!と、2度の前当たりからの3発目にティップが魚を捉えた!
ゴインゴイン!と首を振る、これは!
今季初のトラウトはグッドサイズのイワナでした。
ローワーのしっとりした曲がりは、トラウトのヘッドシェイクも難なくいなす。最高の時間が過ぎていく。
だけど雨ミゾレと風が強くなってきた。あと数投…と思った矢先、ゴッ!と一発で乗るバイト。
今度はグリングリンとローリングファイト、これはヤマメに違いない!
これも綺麗な魚体だった。
死ぬ程釣りに行きたくて、でも行けない事情があった。我慢に我慢を重ねた今季シーズンインは、天気以外は最高の釣行となりました。
【タックルデータ】
ロッド:Beams LOWER7.3L(Fishman)
リール : アンバサダー 4601C4ハイパーウインチ(アブガルシア)
カスタムパーツ:アベイル
ライン : ピットブル4 0.8号(シマノ)
リーダー:HDカーボン1.5号(DUEL)
ルアー: BUXシェル (アングラーズシステム)
フィールド:新潟県
魚種:イワナ・ヤマメ
アングラー:西村均