ほんと今年は雨が多かった。
ゲリラ豪雨ほどにはならなかったけど、ずーーーっとハイウォーターが続いた。その間に、川の様子もじわじわと変わっていった。マイクロベイト、稚鮎で始めた川鱸も、ハク、小鮎を挟んで、大イナッコにまで喰ってるもんが成長していった。
夜の河川はそこかしこでバケツを叩き付けるような豪快な捕食音が聞こえてくるのです。何年ぶりだろうか、こんな夏は…
と思ってた折、ゲリラ豪雨にはちょっと足りないが、かなーりの雨量で雨が落ちた。ハイウォーターが一転、濁流へと変貌した。そんな中、雨に水面を叩かれて驚いた大イナが、そこいら中で暴れまくって、鱸がトチ狂う、あのパターンが発生したのです。
が、多分なんとなく、それ狙っても、そこそこのデカイのしか釣れないんぢゃね?と言う、何となく本能的な何かがあった。
なんで、1日待ってみた。
超ハイウォーター、濁り強め、流れ速め。暴れイナは消えたが、居ないって程ではない。遠くからバコーン!て音も聞こえてくる。間違いない、何か居るに違いない。
ロッドはコモド75Hを選んだ。この流れの押しじゃ、他のロッドじゃ、モンスターを掛けたら制御が出来ぬ。それにこの濁りじゃ、普通サイズのルアーじゃ目立たぬ、でかいルアーをぶち込んで、ほんの数投で決まる。
リールは当然アンバサダーの5000番台、C4ハイパーウインチを選択だ。アンバサダー唯一のハイギヤ機、この流れでも巻き速度に不満無し、3号PEをたっぷりストックできる。そして、ルアーはマキフラット155F。まるで厚板切り出しのようなデザインは、真横から見た時に最大のフォルムを魚に見せる。アピール度高く、飛距離も出るし、そもそも流れで使う設計だ、絶対にこいつが活きるぜぇ…
増水で大河と化した橋の下。広大になった明暗の対岸辺りまでぶっ飛ばし、ロッドメンディングで明かり側を巻き、停めて暗がりに流し込み、そしてまた明かり側に巻き出す。
次に暗がりに入った瞬間、「コン…グッ…」と、最初は小さくバイトして、そして一瞬の後、生命感強く、それは動いた。咄嗟にハンドルを回して巻き合わせを入れる。ズンっ!と一気にバットまで曲がった。
これはでけえ…!
まだ魚は50m近く先、遠くに見えるエラ洗い、流れに乗ったダッシュ、更には上流へ向かっての突進、こんなファイトする奴はデカいに決まってる、と言うか、見えた頭と口がもうデカい!!!
立ち位置も慎重に変え、コモドの強靭筋肉のようなブランクスに魚を載せ、キャッチしやすい所まで誘導するが、最後の最後まで体力を残していた。ボガを用意したのに、また沖まで走られ、何度かヒヤヒヤしながらも、またこの30スペシャルボガに、モンスターの記憶が刻まれた…。
両手で支えなきゃならない口、一目で水揚げ撮影は不能と判る太さと長さ。雨の中、レンズへ水飛沫が掛からぬよう、大暴れしないように撮影した数枚。
今年の夏は、本当に熱かった…。これほど熱狂した夏はいつぶりだろう。
次の熱狂鱸シーズンは秋。それまでは高水温が続くだろうし、魚の事を考えて一旦タックルは仕舞われます。我慢もアングラーの嗜みよw
また、次回…
【タックルデータ】
ロッド:BRIST comodo7.5H(Fishman)
リール : 5601C4ハイパーウインチ(アンバサダー)
カスタムパーツ:アベイル
ライン : オシアジガーMX4 3号(シマノ)
リーダー:HDカーボン6号(DUEL)
ルアー: マキフラット155F(Duointernational)
フィールド:新潟県
魚種:鱸
アングラー:西村均