「3g程度の蝉ルアーから20gのミノーやスプーンを1本で使えるロッドが欲しい!」
僕が渓流釣りにのめり込んでから、ずーっと思い描いていた理想のショートロッド。
フィッシュマンのロッド作りのご担当さんに、僕の無茶なお願いをダメ元でしたところ…「ちょうどそんな感じのロッド作ろうと思ってました!」なんということでしょう…意見が早速合致したのです(笑)
そんなこんなでこのプロジェクトが始まったのでした。
411Lに込めたい願い
「願わくば蝉ルアーからジョイクロ128(約21g)のようなビッグベイトを“無理なくキャストできる”ショートロッド」
大型トラウトを狙うに絶対に欠かすことのできないテレストリアルパターン。蝉ルアーを使用したトップウォーターの釣りがメインになりますが、蝉ルアーはとにかく軽くて投げづらい…。なので、初心者の方でもノントラブルで快適にキャストできる柔軟なティップ。
そして、なぜショートロッドでジョイクロ128なのか?(※ここではジョイクロ128を渓流におけるビッグベイトと呼ばせてください)
年々ハイプレッシャー化している渓流において、ビッグベイトは必要不可欠なのです。5〜6cmのシンキングミノーに見慣れていトラウト達に特に効く時があるので、ジョイクロ128に限らずこういったビッグベイトを必ずBOXに忍ばせています。渓流では基本的に1タックルで挑むことが多いので、1本で軽いものから重たいものまで投げることができたら釣れる魚が更に増えるのです。渓流におけるビッグベイト以外でも20gのスプーンをスパッとキャストできたら…普段攻略できないプールや瀬の中を容易に攻略ができるかもしれません。
レングスは小渓流から中流域くらいまでの広範囲をカバーできる4.11ft(約5ft)。パワーはブランシエラ5.2UL/4.8ULのワンランク上のL(ライト)クラス。ワンランク上のハリを持たせることによる更なる操作性の向上、そしてビッグトラウトのキャッチ率UP。それでいて5.2UL/4.8UL譲りのピン打ち性能の継承。
ザックリと僕が411Lに込めたい願い…こんなロッドが本当にできるのか!?理想だけ言うのは簡単ですからね…頼みましたビルダー様ぁぁ…
1stプロト
早速僕の手元に1stプロトが届き、意気揚々と渓流にアメマス釣りへ!
9gのシンキングミノーをキャスト、バシッとピンに決まる!けど、ハリがありすぎてこれより下のウエイトのルアーのキャストが難しそう…そしてガイドが小さく、PE0.8号+フロロ10lbが干渉してしまう。ブランクも思ったより華奢でつい慎重に扱ってしまう…。40〜60cmクラスのアメマスが遊んでくれましたが、ハリが強すぎるせいかファイト中に魚がやけに暴れる…。
時間を掛ければキャッチはできるものの、フィッシュマンロッドらしい”頼りあるブランク”ではない…
釣行後すぐさま、ビルダーさんに連絡。ロッドヅクリ、トテモムズカシイ…
【411Lプロト開発期②】へ続く…
【タックルデータ】
ロッド:Beams 411L Proto(Fishman)
リール :23CALCUTTA CONQUEST XG LEFT(SHIMANO)
ライン:UPGRADE PE X8 0.8号(X BRAID)
ルアー:ティーグラヴィッツ70S(IVYLINE)
フィールド:北海道 道東
魚種:アメマス
アングラー:西川 健太