かつてFimoの西村ブログに幾度となく登場した、通称「魔境」と地元民に呼ばれる地。
なんでこんなとこに鱸がおるねん…と言われるそこは兎に角狭い!殆ど渓流程度の川幅しかない。しかも護岸?何それ?な自然たっぷり、いや自然しかない川岸だw
両岸とも柳が水面まで被さり、ここで釣りをするには、ウェーディングして、その茂みの中から投げるしかない…。しかも川底の岸際はなんと土!めっちゃ滑るので、一度立ち位置を決めたら、魚が掛かったとしてもおいそれと歩けない。滑ってコケるw シーバスフィールドとしては、まさに局地!
かつてはここは、ゴーテンMXHやLHで攻め、そしてブリストコモド610XHの開発テストの地になった。それだけデカい奴が居ると言う事だ。その頃のブログを読んで感動して、Fishmanテスターになった鈴木のたかちゃん(鈴木 貴文)と言う剛の者も居るw
そんなフィールドで、サイドハンドやバックハンドで、1oz級の大型ルアーをゴーテンより更に軽快にキャストできたら…などと思っていた所に、突然舞い込んだのが、「こんなんどうですか?活躍の場あります?」と送られてきたのがBC4 4.10MXH(ヨンテン)だった。
一瞬でピコーン!と頭に電球が浮かんだものよ…。これ、あそこ持ってけば…。後ろや頭の上に引っ掛けないで済むw
で、夏も残暑も終わり始めた頃に川に行き始めた。
状況がさっぱり判らん時は適当にミノー投げたり、水温を測ったりしていた。そんな中でも雨がジワジワと増える季節は、豆サイズのシーバスがポロポロと喰ってくる、が…。
さすがMXHのパワーとこのショート具合だ、小さい魚はほぼ弾くw ガッチリ喰わせてフッキングしても、フッキングストロークが足りずに抜ける。
成る程!このショート具合は、渓流ベイトの釣り方そのものだ。ピンを撃ち、そこで喰わせてオラァ!とフッキングだ。
まあでも、豆魚を狙おうとは思わんし、デカい奴だけを掛けたいから、豆を弾くと言うのは利点でもある。ただ弾くのは、巻きの釣りの時だけで、バイトを感じて掛けに行くようなロックフィッシングではまあ弾く事は少ないな、大体掛けられる。
しかも意外や投げやすい、いや投げやすいで無く、むっちゃキマる! 渓流ベイトキャストの経験者なら、あのピン撃ちの要領で20〜60gが撃てる、と言えば解りやすいだろう。しかもオーバーヘッドキャストでもなんの問題もなく、想像以上に飛び、そしてやっぱり投げやすいw 短いから振り回しやすく、ロッドの動き、反発を全て制御できるのだ…!
使い始めた頃はまだ小さ目のシーバス、個人的にはまあ捕れなくても良いな、と言う魚でそのフィーリングを確かめた。
そして勝負の日は来た。
9.21水害から河川が回復したその日の朝。増水で早くも強制落ち鮎がパチンパチンと弾けていた。それを狙ってバゴーン!と立つ水柱5本。でかいのは対岸の流芯に居るあいつだ、あれを捕る。
バックハンドで歴戦のWコークを撃ち込み、空中できつめのサミングでラインを張る。ショートロッドだから、着水後にロッドのメンディングでラインを張るのがやや苦手だが、そこは渓流ベイトの技術でカバーできる。
張ったラインから手元に伝わるコークのスイム、そしてぶち上がる水柱!
でけえw ちょっとやりすぎた、想定よりずっとデカかったが、MXHのパワーはそれを受け止める!
渓流のような流れ、渓流ロッドのようなレングス、それで掛けているのはモンスターサイズ。手に伝わる感覚は、タメを活かしてどうのではない、魚と利き手が直結したような感じだ。シーバスって結構強いんだのお、と改めて思ったw
エラ洗いもテールウォークも難なくいなし、またしてもこの30スペシャルボガに、魚の記憶が積み重ねられたぜぇ!
ハマるシーンは少ないかも知れない、汎用性も少ないかも知れない。
…が! そこにハマったとしたら最高に強烈な一撃を御見舞いする。このBC4 4.10MXHは、正に「局地戦闘機」と言うに相応しい。
所でにしにしの頭に即浮かんだのが、こんな茂みがシゲシゲしすぎた、いわゆるジャングルフィッシングだったんだけど、他にもSUP、カヤックなんかも面白いよw
取り回しすげー軽快で、インショアロックフィッシングにはもってこいだ!
【タックルデータ】
Rod: BC4 4.10MXH (Fishman)
Reel: 14ベイゲーム301HG (シマノ)
Line: オシアジガーMX4 2号 (シマノ)
Leader: HDカーボン6号 (DUEL)
Lure: Wコーク130 (Fishman)
Angler: 西村 均