9月の終わりに長いダンボールがメーカーから届いた。
中には真っ黒でティップカバーが付いた細身の竿が1本。ついにあのロッドが始動したか!そう思いワクワクしながら3本を繋げ全体を曲げた時にワクワク感に勝るほどの不安感が襲う。
ティップはinteシリーズに負けないぐらい細く繊細。ベリーは柔軟かつパワーのあるMLとMの間ぐらいの硬さ。バットは固めだがちゃんと重さを乗せると曲がるフィッシュマン特有のバット。
この説明だとめちゃくちゃいいロッドなのだが、問題は#1の竿先。繊細なティップとパワーのあるベリーが#1で完結しており、ティップとベリーの間に何か主張が強い硬い部分が5cm程ある。グンッと曲って硬い部分が5cm挟んだ後にパワーがあるベリーが曲がる。釣りはできるが、大きめの魚を掛けた時にその硬い部分が邪魔をしてティップ側から折れてしまうんではないか?そんなビジョンしか見えない。
次の日、ロッド担当へ連絡を入れ正直に伝えると、返ってきた言葉は「折っちゃってください」。正直、めちゃくちゃ気が楽になった。これで思う存分ロッドをしばける。
今一度ロッドを見直し、繊細なティップにパワーのあるベリー、硬いが曲がるバット…これはティップランに使えるのでは!?本来の目的ではないがテストの初陣にはいいだろうと出船当日、件のブラックロッドを片手に乗船。一抹の不安がある為、いつも使っているLOWER7.3Lも念のために用意。
いざ使ってみるとシャクリでは不安だった硬い部分もちゃんと曲がりティップと追従しており、パワーのある柔軟なベリーがエギを跳ね上げているのが分かる。6杯のアオリイカ1杯のコウイカを掛けたが、バットが支えながら曲がりイカのジェット噴射を上手くいなす。
イカの細かい当たりをしっかりと拾えるティップと硬い部分との距離が想定されていたのかと思わせるほど良く、掛けるのが難しいイカパンチですら簡単に掛ける。
なんて使いやすいロッドなんだ!と驚かせれたが、1番はこの調子で本来の釣りに使った時が楽しみでしょうがなくなった。
楽しみしかなくなった相棒をしばき倒す冬がはじまる。このロッドは面白い。それだけは確信している。
【タックルデータ】
ロッド: 63プロト(Fishman)
リール: モアザン PE 1000XHL-TW(ダイワ)
ライン: レジンシェラー8 0.6号(山豊テグス)
リーダー: 耐摩耗ショックリーダーforアオリイカ10lb(山豊テグス)
エギ:イージーQ フィンプラス TR 3.5号40g 深場グリーン(デュエル)/ダートマックスTR ディープパープルボーダーパープル(Fish League)/エギ王TR オレンジゴールド(ヤマシタ)
フィールド:神奈川 相模湾
魚種:ティップラン
アングラー:引本 岳
【使用アイテム】
帽子:メッシュフラットキャップ(Fishman)
→https://www.fish-man.com/shop/?colorme_item=164592027
グローブ:5フィンガーレス夏用グローブ グレー/オレンジ/ブルー(Fishman)
→https://www.fish-man.com/shop/?colorme_item=152507106