にしにしの秋、落ち鮎の秋【第二話】

この2424(にしにし)、10月がお誕生日でありました。

まあ祝って貰える年齢でも無いのですが。

んでその誕生日。例年ならバースデーフィッシュ!とか言って、ランカーシーバスでも狙うのだが、なんとその週は契約ルアーメーカーの動画撮影が予定されていた。つまり、下手にポイントに立てば、肝心の撮影日に釣れんくなるかも知れない!

う〜ん…悩む…

勿論撮影が絡むので、ポイントの状況はしっかり把握しときたい。落ち鮎の動向も気になるし…

よし!ここは一つ、水温測定だけ行ってこよう!

と川に立って我慢できるほど、この漢は人間が完成されては居ないのである。

魚掛けてぇ…釣りてえ…だが!我慢した!

1日だけ!!

改めて考えた、撮影で行こうと考えたのはアソコとアッチ。て事は、向こうのアッチならOKじゃろ!魚が居るかは知らんが…

日を改めた誕生日翌日。その向こうのアッチに行ってみた。例年ならここの鮎ももうパチャっている筈だ。

鮎の産卵には段階がある。ある水温で婚姻色になり、次の水温で産卵場所、下流へ移動を始める。その移動の最中につがいを探すのに水面で飛び、そして新月の晩、(満月でも飛ぶが)雄雌雄の3匹つがいが揃うと、一斉に水面でグルグルと回りながら産卵し、そして産卵し尽くすとデスってピクピクと流れる。

錆び鮎、パチャリ、グルグル、デス。

この中で、個人的に狙いやすいのはグルグルだ。シーバスのバイトもはっきり出るし、水面近くで捕食するからド派手なシーンが見れるかも、だ。

この川のシーバスエリアのほぼ最上流…の一歩下流。水はクリア、水量良し、月齢良し。ザンザン瀬が河床の左岸に集中する曲がりポイント。その集中するチョークストリームは、激狭から広がる緩い流れになっている。

この瀬を落ちていった鮎は、確実にその狭いピンに集まる。そうすりゃ間違いなくそこにシーバスは着く。

今回手にしたのはBC4 8.0MH。ちょうど5年前の誕生日週もカナダでこんな清流で、こんな釣りしたっけなぁ…と感慨深い。

上流から歩いてエントリーしたので、川に対して完全ダウンストリームの釣りだ。ここはやはり、ダウンクロスエディションと名付けられた、DuoのテリフDC15を選ぶ。ダウンで入れても絶対にアクションが破綻しないこのミノー、落ち鮎のダウンドリフトの釣りには最強ルアーの一角だと思ってる。

瀬尻に立ち、キャストする。両岸には柳が生え、ミスは許されない。チョークストリームから広がる、ストレッチの真ん中に投げ、少し巻いては留めて流し…を繰り返すつもりだった、そのヨーヨーの2回目。

水面が割れた!!

「ボッコン!!」と言う捕食音と共に乗る重量。ザンザン瀬の流速が魚を一気に下らせる。

バットに加重し、しばし耐える、サイズに期待のスリルの時間。走りが留まればエラ洗いを始め、バラシを回避する緊張の時間。瀬の真ん中にあった小さな中洲に魚を乗せ、ボガを掛けたら、最高に幸せな時間。

こうして、1日遅れのバースデーフィッシュを無事キャッチし、ご満悦で帰宅、となった訳であります。

そしてここから、2424にとって、地獄の1週間が始まったのである…

毎 日 ホ ゲ !!!ひ た す ら ホ ゲ !!!!

その苦労が報われたのは、10月も最終日が近付いた夜中だった。

次回!にしにしの2024年落ち鮎最終回!

【タックルデータ】
ロッド:BC4 8.0MH(Fishman)
リール : カルカッタコンクエスト201HG (シマノ)
カスタムパーツ:アベイル
ライン : ピットブル4 2.0号(シマノ)
リーダー:HDカーボン6号(DUEL)
ルアー: テリフDC15(Duointernational)
フィールド:新潟県
魚種:鱸
アングラー:西村均

BC4 8.0MH


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