超大物がかかった時のファイトのしかた

こんにちは!広島のほせおです。

今回は「不意に超大物がかかった時のファイト」について、自身の経験を元にお話しします。

前回お伝えした140cmのアカメとのファイト。今まで経験した事のない激しいファイトだったのですが、それを制することができたのは紛れもなくベイトタックルだったから。忖度抜きでベイトじゃないと取れていませんでした。

それは何故か、ベイトタックルはパワーファイトに向いているから。それも一つの要因の一つでしょう。だがしかし、相手は記録級のアカメ。パワーファイトに向いているだけではキャッチは難しかったと思います。

アカメと言う魚は“大型になると強烈で制御不能なランをする”という一つの特長があります。

物凄いトルクでラインがスルスルと、まるでドラグが緩んでるのかと思うくらいのパワーで突っ走っていきます。突っ込みに関しても同じで、これを止める事ができず障害物に突撃されラインブレイクしてしまう事が非常に多いです。

もう一つが強烈なエラ洗いとジャンプ。シーバスとは比べ物にならないとんでもないパワーのエラ洗いをするのがアカメ。120cm×30kgの魚が一回転して宙を舞う姿は思わず声が出てしまう程です。そんな巨体が宙を舞ったり、半身を水面にだし首を振るのだからルアーやラインにかかる負荷はとんでもない物になります。

140cmのアカメをかけた状況は最悪でした。周りは障害物だらけで思いっきり走らせれるコースもかなり狭く、おまけにルアー丸呑みでリーダーが口でスレて今にも切れそうな状況。

つまり、無理矢理止めないといけないのに無理矢理止めたらラインが切れるといった四面楚歌状態。さらに相手はメモリアル級の大物。

そこで咄嗟に自身がとった行動が「指ドラグ」。なーんだ、指ドラグかよーと思ったあなた、指ドラグは力任せに止めるだけの技ではありません。突発的な走りと突っ込みにジャンプ…と、イレギュラーの連続なファイトに対応できるのはオートマチックなドラグではなくマニュアルなドラグです。

スピニングタックルの滑らかなドラグ性能には、ベイトリールは残念ながら現段階では勝ち目はありません。しかしATなドラグには突然緩めたり緩やかに締めていったりといった働きをさせる事は不可能です。

自身はアカメとファイトする際に無理にいきなり止める事はしません。何故なら、奴らはいきなり止めるとますます止まらなくなるからです。でも障害物に突っ込む等どうしても止めないといけない時はどうしているのか。

今回も何度も障害物に突撃されそうになりました。(アカメは分かっているのか自ら障害物多発地帯に突っ込んでいきラインを切る動きをします)そんな時自身は竿の粘りも利用しながら、平行して指ドラグを利用しジワジワと止めるやり方をしています。

フッキングが決まったら、まずドラグをズルズルとまではいかないけどかなり緩めに設定。障害物に突っ込もうとする際、早い段階で魚の進行方向に合わせてテンションをかけながら送り込みます。この際にロッドパワーだけでは負荷が上手くかからず、魚が暴れる要因になるため指ドラグも併用しジワジワと止めます。緩い→強いまでを突っ込みに合わせて指で行う感じです。(説明しづらくてすいません…)

でも、そうすると魚に違和感をいだかせにくいのか止まる事が多いです。そして、そこから一気に障害物から引き剥がすのではなく、同じ工程を繰り返しジワジワと引き剥がします。すると今度はこちらがテンションをかけていた方向と反対の方に走り出す事が多いです。そして次の障害物へと突撃していきます。その時も止めたくなる気持ちを我慢しギリギリまでお見送りしましょう

とにかくバテさせる事を自身は意識してファイトしています。個体にもよりますが140cmクラスのアカメは今までの何倍もタフで全然バテてくれず、かなりヒヤヒヤしました。

何故そんなにヒヤヒヤしながら走らせたり、指ドラグも駆使して突っ込みをいなしたりさせる必要があるのか。それはジャンプとエラ洗いをできるだけさせたくないからです。そして、無理矢理止めると記録級の魚だと本当に止められなくなる、というのもあります。

基本的にアカメはジャンプとエラ洗いの時に何かしらのトラブルが起きる事が多いです。フックが折れたりルアーが粉砕したりと怪魚らしいトラブルでバラす事になります。

障害物への突っ込みで逃げる事が叶わないとなると次は水面で逃げようとします。そう、ジャンプやエラ洗いです。浮上させてランディングする以上どうしても避けようがないのですが、それまでにある程度バテさせておくとパワーが弱々しくなります。

自身、今回のメモリアルフィッシュとの死闘は、指ドラグを活用し臨機応変な対応でキャッチする事ができました。ルアー丸呑みなのに、口でラインを切られる事なく突っ込みを制し、いなして引き剥がす事ができたのは、指ドラグというマニュアルな対応をこちらがとったからなのはまず間違いないでしょう。逆にオートマチックなドラグではキャッチは難しかったと思います。

この記事を読んでくださった皆さんがメモリアルフィッシュとの出会いを果たした時やばいと思ったら、この記事の事を思い出し指ドラグでのファイトを試していただけたらと思い、長ーい記事を書かせていただきました。

皆様が記憶に残る魚と出会い、キャッチできますように!

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