411Lプロト開発記もいよいよ佳境。
数年の開発期間の中で、様々なトラウトたちをキャッチしたのですが「この1匹が、この411Lプロトを自信を持って世に出せる!!」そう思った確信のスーパーレインボーをご紹介させてください。
ヘビーバイブ/スプーンの操作性
3g前後のトップウォータープラグ、ミノーなどを用いた釣りをこれまでご紹介させて頂きました。
411Lは3〜18gまでのルアーを高次元で扱えるように設計しております。渓流ベイトロッドにおいて、下限ウエイト3gはよく見かけますがmax18gはかなり異常ですよね…?良い意味で、異常なスペックを実現するのがFishmanロッド。
今回は12月上旬の釣行。外気温は-5℃。川の水温は3〜4℃程度でトラウトの活性が最も下がるシーズン。特にこの時期の大型トラウトは、活発に動いてベイトを捕食する個体は限りなく少ないのです。定位置でなるべく少ない移動距離でベイトを捕食し、越冬する傾向があります。
今回訪れたフィールドは川幅の狭い渓流。ここに毎年大型トラウトが付くポイントがある。水深3〜4m、さらに流れも当たっており、軽量プラグやスプーンは見事に弾かれてしまう…。
このジレンマを解決するロッドが411Lなのです!ヘビーバイブレーションやスプーンを無理なくキャストでき、高次元な操作ができるのです。ベリーからバットセクションにハリを持たせているのでボトム感知能力も秀逸。深みに到達させた後のアクションもとても軽快です。
皆様どうですか?かなりクレイジーな渓流ロッドでしょう…(笑)
このロッドの限界が知りたい
前述の通り、ビッグトラウトは動きたがらないという想定の元、小粒でウエイトのあるカットバイブ55HW(13g)をチョイス。
アップにキャストし、深みに落とし込みボトムに到達。細かいピッチのリフト&フォールでボトムから離さないように誘うと
ゴスッと根掛かりの感覚。あ…ボトム攻めすぎたかぁ〜とゲンナリしていると、なんか動いてる気がする…。
慌てて臨戦態勢に入ると、ターゲットが急浮上!そして、ザッパーンっとスーパー大ジャンプ!
「やば!ニジマスじゃん!!しかも60cmは優に超えてるし!」
魚体を見た瞬間、絶対にキャッチしたい…と同時にロッドの限界を知りたい…と思ってしまったのです。
そう、現段階でこのロッドはあくまでプロトモデル。千載一遇のチャンスで、万が一破損することなどあってはいけない!ということで、411Lを限界まで曲げてみることにしました。
凄まじい勢いで下流に走りまくるニジマスに対し、ロッドを立てまくってプレッシャーを掛けます。
それでも、フルロックしたドラグをズリズリ出し続ける猛烈なファイター。時間を掛けてしまうと口切れのリスクがあったのでここで勝負に出る。
これで折れたらビルダーさんに相談を持ちかけよう!!え…こんなにブチ曲げても折れないじゃん…(汗) それどころか、まだ余力を残しているようにも感じてしまう。Fishmanロッドの強靭なブランク恐ろしやあ〜…(笑)
そして流石に観念したのか、ニジマスも降参モードで無事にランディング。
63cm、3kgは優に超えているであろうとんでもない体高のニジマスをキャッチすることができました。ネイティブトラウトの聖地と言われる北海道でも中々このような魚体に出会うことはできません。
411Lが繋げてくれた素敵な出会いに感謝の意を込め、ロッドビルダーさんに「この仕様で製品化を進めてください!!」と胸を張って言えた、僕にとって忘れることのない記念すべき日になったのでした!
ビギナーさんからエキスパートの方、全ての渓流アングラーが、これ1本で色々な角度から楽しめる至高のロッドがここに完成しました。既に2025年各地のフィッシングショーで最終プロトが展示されておりますが、手に取った方が口を揃えてこう言います。
「なにこれ…ヤバくない…!?」
今までにないジャンルの渓流ロッドなので怖さすら感じてしまう411L(笑) 渓流ベイトロッドの概念が良い意味で崩壊することとなるでしょう!どうか発売を楽しみにしていて下さい!
※今回の釣行はあくまでプロトロッドのテストです。ロッドの過度な立てすぎは破損や怪我に繋がりますのでご注意ください。
【タックルデータ】
ロッド:Beams blancsierra 411L “最終プロト”(Fishman)
リール :23CALCUTTA CONQUEST XG LEFT(SHIMANO)
ライン:UPGRADE PE X8 0.8号(X BRAID)
ルアー:CUTVIBE 55HW(Megabass)
フィールド:北海道 道東
魚種:ニジマス
アングラー:西川 健太