2020オオニベチャレンジは終わらない。構想1年、タックルセッティングを突き詰める。(準備編)

昨年の今し方、福岡AUX久池井は宮崎県におりました。
狙いはもちろん一昨年に引き続き怪魚オオニベ。

Fishman AUX久池井がオオニベ121cm 14.5kgをBeamsCRAWLA6.6L+でキャッチ!!


 
 
2019年は自分のスタイルとするSUPフィッシングにて、私の実力以上のモンスターと戦う事ができ、ついにキャッチに至りましたが…同時にもう一つ大きな目標ができました。
 
『このモンスターに、来年はショアからも挑みたい。』
 
そうしてシーズンインしたサーフにSUPそっちのけで通い続け、狙いすませたチャンスタイムに狙ったアクションからのHIT!

3日粘っての待ちに待った瞬間に、脳はアドレナリンMAX!
ドラグ5kgで真っ向勝負のパワーファイトしたい欲求を抑えられず…。
魚をコントロール下に置きながら強気で寄せ続け、魚影が一瞬見えたところで反転からのリーダーブレイク。
 
あと8m…。
ルアーを口に付けてバラしてしまった恥ずかしさや悔しさよりも先に、バラした後に出てきたのは声を上げての大笑い。
やっぱり凄いモンスターです、オオニベ 。
 
その後も1月、2月とかなりの回数サーフに通い続けたのですがバイトを出せず、ついにシーズンを終えました。
 
記事を書いている今現在、ショアからのオオニベにはまだ出会えておりません。
この1年再チャレンジへ向けて考え続けたことをまとめ、準備編として今回ご紹介したいと思います。
 
 

ロッドについて

 
一般的にショアからのオオニベ狙いでよく使われるのは、9ft~10ftでキャストウェイト40g前後のロッド。
FishmanではBRIST MARINO10.6MH、BRIST VENDAVAL10.1M、Beams CRAWLA9.2L+あたりが選択肢に入るかと思います。

私がその3機種の中で今回MARINO106MHをメインに選んだ理由は、大きく4つ。

  • 最も使用頻度の高い40gのメタルジグで飛距離を稼ぎたいこと。
  • 毎年PE1.5号300mを出し切られて泣くアングラーがいるとのことで、状況によってはメーターオーバーの個体を無理やり振り向かせるパワーが欲しかったこと。
  • 目をつけているポイントに、見た目は普通のサーフなのにエゲつない沈み根が多数存在する『サーフの皮を被った激磯』が存在すること。
  • ハイシーズンの宮崎サーフはオオニベ以上に釣り人の密度が高くなるので、魚を走るだけ走らせて弱らせる”以外”の選択肢が欲しいこと。
  • 以上の理由に加え、キャスタビリティとパワーに余裕のあるタックルが欲しかったこともありMARINO106MHをチョイスした次第です。
    全ての状況でパワーファイトで挑む必要はないですが、状況によってはハイドラグで無理やり寄せるパワーファイトでないと取れないモンスターが確実に存在することを念頭に置いています。

    プラグやジグヘッドなんかも多用される方はサーフ専用ロッドであるVENDAVAL10.1M、さらにライトなタックル構成で挑みたい方はCLAWRA9.2L+あたりを選ぶのも、大いにアリだと思います。
    タックル選びは各々がしっくりくるモノを使うのが、一番大事だと思いますので。

    リール

     
    基本はサーフで遠投する釣りですので、どのロッドでもスプール径36mm以上のリールとの組み合わせがオススメです。
    回収も考えるとギヤ比はハイギア以上のハンドル1回転巻き取り量85cm前後かそれ以上あれば快適。
     
    MARINO106MHは軽く振ってもかなりのエネルギーがブランクスにたまるので、38mm以上のスプール径で自重が300g前後のリールを合わせるとタックル重量のバランスも取れて、最も疲れにくく一日投げ続けられると思います。
     
    私が選んだのは次の2機種。

  • Z2020 SHL ブラックリミテッド(ダイワ )
  • グラップラー301HG(シマノ)
  • 両機の印象としては、最も安定して飛距離が稼げるのはZ2020
    ラインキャパやドラグで安心なのはグラップラーといったところ。
    状況に応じて使い分けていく予定です。

     
    個人的な好みですが、Z2020は先代HRFのハンドルに交換して100mロングハンドル化。
    グラップラーは家に転がっていた120mmダブルハンドルに交換しています。

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    ラインシステム

     
    メインライン:SHIMANO ピットブル4 2号 200m
    リーダー:シーガーグランドマックスFX 8号

    ラインキャパにかなり余裕のあるグラップラー301HGの場合は、さらにバッキング(下巻)ラインとして、PITTBULL4 #1.5号200mをFGノットで連結して巻いています。

    前回の遠征では10種類上のPEラインを試したのですが、個人的に一番しっくりきたのが上記のピットブル4
    比較的ハリがあり強度も強く、ほつれや毛羽立ちが出にくいのでベイトタックルにも相性が良く、安価で全国どこでも手に入るのが魅力です。
    システムはPEとリーダーのMAX強度の3分の1で計算して、最大ドラグ5kgを掛けてもブレイクしないセッティングで組んでます。

    このシステムに行き着く前は、バックラッシュ時の高切れ防止のため試験的にナイロンリーダー35lbでシステムを組んでいましたが、結果は冒頭で述べたようにルアー結束部の10cm上でリーダーブレイク。

    この失敗から、私の知る限り最高最強のフロロカーボンリーダーで、番手を一段上げて組んだシステムに行き着いた次第です。
     
     

    ルアー

     
    SUPでの釣果も含め、私が掛けた過去2回でのHITルアーはどちらも、カルティバ撃投ジグレベル

    スリムなロングジグながら名前に恥じない遠投性と、細かくヒラヒラと落ちていく水平フォールが魅力の実力派。

    オオニベの実績が高いのは、あの巨体にしては意外に思われるかもしれませんが、シルエットがコンパクトなジグやメタルバイブなどのルアー。
    ヒットパターンはただ巻きの他、エギングのようにアクションからのフォール。
    そしてなんと着底後の”ボトムステイ”したジグを拾い食いしてHITするパターンがあるのが、他の魚にはない特徴です。
     
    実際、前回のHITも追われたグチがコツコツとラインやルアーにアタるのを感じ、フォールさせ着底した5秒後にラインが走り出してのHITでした。

    護岸工事の関係でシーズン通して、濁りがかなり強く入る事がありますので、ゴールドやグロー、チャート系のアピール重視のカラーがオススメです。
     
    今回の遠征では上記のジグを中心に、実績のあるなしにこだわらず、個人的に効きそうだなと思っているルアーも試していきたいと思っています。
     
     

    最後に…

     
    温暖化の影響か、遠州灘や千葉沖など年々フィールドが北上しつつあるオオニベ 。
    ポイントに立てさえすれば、誰でもサーフからモンスターに挑戦できる最高に魅力的なルアーターゲットになりつつあります。
     
    前回の挑戦ではブレイズアイのヒデ林さんや、なんと10番フライタックルでオオニベ追いかけ続けられているハーミットの稲見さん、現地の猛者の方々にたくさんの貴重な話を聞かせて頂きました。
    中には昨シーズン15kgのモンスターをベイトタックルで獲られている方もいて『メーターオーバーならスピニングでも十分戦えるけど、ベイトタックルじゃないと獲れないモンスターが、毎年必ずやって来る。』とおっしゃられていたのが印象的に残っています。

    昨年と異なり今年はコロナウイルスの影響もありますので、正直いつまでチャレンジできるかは分からないところです。
    しかしながらお邪魔する身分として最大限ご迷惑をお掛けしないよう、毎日の検温や体調管理、消毒などコロナ対策を徹底した上で、行政の発表などの状況を注視しながら、最大限チャレンジしていきたいと思います。
     
     
    【タックルデータ】
    ロッド:BRIST MARINO 10.6MH(フィッシュマン)
    リール:Z2020SHL BLACK LTD(ダイワ )
        グラップラー301HG(シマノ )
    ライン:ピットブル4 #2号、1.5号(シマノ )
    リーダー:グランドマックスFX #8(シーガー)
    ルアー:撃投ジグ レベル 40g

    フィールド:宮崎県日向灘
    アングラー:久池井 明

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