皆様こんにちは。大分県テスターの梶原です。
今回は先日福井県の九頭竜川に遠征してきましたので、そちらのお話しをさせて頂きます。
いつからだろうか…一度は訪れてみたい、足を運んでみたいと思うようになったのは。
澄みきった美しい清流から飛び出す銀ピカのシーバス。その絵を目にして以来、ずっと頭の中にその美しい清流が僕の脳裏に焼き付いていた。この清流でシーバスに出逢いたい。その気持ちは長年ずっと僕の心のどこかにあった。
そんな憧れのフィールド福井県「九頭竜川」を遂に訪れることができた。
全長116kmの九頭竜川は、北陸シーバスを代表するフィールドの一つであると僕は認識している。当初予定としては清流域を主体で考えていたものの、雨による増水の影響で初日〜2日目の夕方までは入れず。
到着後、今回民泊させて頂いた地元アングラーのmanabuさんのご自宅で昼食を摂らせて頂いた。昼食はローストビーフというなんとも贅沢なランチを満喫。今回は地元アングラーの皆様の超強力なアテンドのお蔭で、魚までの距離は相当近かったように思う。
初日は雨の降りしきる中、増水でも釣りが可能な河口エリアへ連れて行って頂いた。そこでいきなり九頭竜川に精通するアングラーの中村さんが数投でシーバスをキャッチ。さらには続けざまにチヌもキャッチ。釣り開始早々からモチベーションを高めてくれる釣果だった。
他のアングラーさん達もバイトが出たようで、僕も3バイト程TRACYで出たが乗らず…。遠征はいつもそう。決して甘くはない。でも、それが面白い。
日が落ちてきたタイミングで初日はタイムアップ。駐車場へ戻っていると地元アングラーの青木さんがマゴチをしっかりとキャッチされていた。
ずぶ濡れになり冷えきった身体を温泉で温め、その後は夕食を頂いた。夕食は鍋。身に染みる美味しさで、鍋を囲み、釣り話しに花が咲いたのは言うまでもない。とにかく、みんなでワイワイと楽しかった初日。就寝時、天井を見つめながら初日を総括。河口の釣りは何となくではあるもののイメージはできた。翌日のデイゲームで必ず魚を出そう。そう心の中でつぶやきながら、夢の中へと誘われた。
前日14時間働いた後、1時間半の睡眠だったこともあり、流石に疲労困憊…。初日の釣り自体は短い時間だったものの、本当に楽しく濃い一日だった。
遠征2日目
九頭竜川遠征2日目の朝は、ゆっくりと10時半くらいから3人でポイントへと向かった。
この日の一箇所目は下流域水門絡みのポイント。前日までのまとまった雨で水位は下がってきているものの、まだ清流域へのエントリーは難しく、まずは下流域のスタートとなった。
水門から流れる水と増水による本流の濁りが入った水の境がハッキリしており、いかにも釣れそうな印象を受ける。釣り開始後からデイゲームにも関わらず、幾度となくボイルが出る。アシ際でのボイルからハクパターンということはすぐに分かった。個人的にハクパターンに苦手意識はない。どちらかと言えば寧ろ得意なパターンの一つだと自分では思っている。
しかしながら、ここのハクパターンは本当に喰わない。シーバスが結構な数がいるにも関わらずバイトを出せない。トップ、ミノー、シャッド、バイブと次々にハクに効きそうなルアーを通していくも、全く反応なし。そんな苦戦する僕らを見透かしたようにボイルは続く。今振り返るとこのポイントはもっと早目に見切るべきだったような気がする。ここは少し反省点。(メバル用シンペンやミノーがあれば攻略に近づいたかもしれない…)
魚がそれなりの数いることが分かっているが故についついムキになり、深追いしてしまった印象。まあ、シーバスをやっているとこういうことも多々ある。
そこから、昼食を摂り、中流域の急深ブレイクがあるポイントに移動。ここは立ち位置から近距離に急深ブレイクがあった。説明を受けた通り、明らかにこのブレイクが狙い目だった。
TRACY25でブレイクを通すコースを一投毎に変えてやっていると、遂にその時はきた。グンっというようなバイトが出て、ヒット。水深がある為か、突っ込みを繰り返す。普段なら強引に行くところもバラシ防止の為、慎重に慎重を重ね、ドラグも出しつつ取り込んだ。
銀ピカの美しい、いかにも川のシーバスが僕の前に姿を見せてくれた。
九頭竜川初のシーバスを手にした瞬間だった。憧れの九頭竜川でシーバスに出逢えたことで、本当に来て良かったと思えた。
地元アングラーのmanabuさんが仰るにはまだイケる。ルアーをJOLTY22にチェンジし、もう一本本気で獲りにいく。
やはり、ワームは強い。以前は苦手意識が強かったワームであるが、近年JOLTYシリーズを使用している間にワームの喰わせるチカラを思い知らされた。2本目を狙うにあたり、この喰わせのチカラを信じて投げた。何とかもう一本釣りたい。一本目と同様にブレイクの通すコースを変えながら、広く探っていく。
一本目とは違い、二発目は程なくしてバイトが出た。ミディアムリトリーブでのタダ巻きでヒット。ただ、2本目は姿を確認するまでは本当にシーバスなのか?と思えるような引きだった。2本目だからと雑にならないように心がけ、丁寧に取り込んだ。
一本目と同様に銀ピカの綺麗なシーバスをキャッチ。manabuさんのお蔭でここの釣り方は概ね理解できた。
異なるシチュエーションでやりたくなった為、移動することに。
皆様のお蔭で手にすることができた2本の九頭竜川シーバス。内心嬉しくて仕方なかった。初場所で、しかもそれが憧れのリバーである。嬉しくない筈がなかった。ただ、一番手にしたいシーバスは清流域のシーバス。水位が落ちてきたことで、いよいよ入れるポイントがあると聞き、さらに僕のボルテージは上昇していた。
日中2本の九頭竜川シーバスに出逢うことができ、もうこのポイントには未練はなく、夕方ポイント移動をかける。
manabuさんはお迎えで、一旦帰宅。ここからは中村さんと2人で動く。
水位が落ち、清流域にエントリー可能ということで、ここから遂に清流域へ向かう。
僕が今回最大の目的にしていたのが、九頭竜川の清流シーバスに出逢うこと。目的であり、長年の一つの夢だったとも言える。
夕方、中村さんのアテンドで九頭竜川河口から20kmオーバーの清流域にエントリー。日が傾き始め、デイタイムで清流にチャレンジ出来る時間は僅か。若干の薄い濁りが入り、初めて見たポイントではあるものの、水量が増しているのは分かる。瀬周りや速い流れの脇の緩み、反転流が初見ではあるものの魚がステイしているのではないか?と思える。
「ここが九頭竜川の清流域」
憧れのフィールドに立ち、僕の胸の高鳴りは頂点に達していた。そう、今回の目的はこの場所。ここでシーバスに出逢いたい。
日没までの僅かな時間を無駄にはできない。まずは瀬周りを撃っていくも反応無し。数キャストで見切りながら、ポイント内を転々としていく。すぐに反応は得られなかったが、中村さんから一級ポイントで投げて下さいと、ポイント内で一番の場所に案内して頂いた。そこは見た瞬間「釣れる」と思える、超一級の場所だった。
太く速い流れの脇に出来る反転流や淀み。僕自身上流域のシーバスゲームは好みであり、経験もそれなりにはある。今まで積んできた経験から、ここが超一級ポイントであることはすぐに理解できた。
ルアーをSNECON130Sかアイザー125Fかで悩んだものの、アイザー125Fを選択。アップクロスから流し、ルアーを流れの中から反転流や淀みに入れていく。
数投したところで、アイザー125Fが速い流れから淀みに入った所で下から突き上げてきた。
バイトシーン丸見え。
この九頭竜川遠征で一番興奮した瞬間だった。遂に九頭竜川の清流シーバスキタ!はやる気持ちを抑えながら、冷静に対応。なんせ、流れが強く速い。流れの中に早速走り、強く速い流れの中でのやり取りとなった。
ドラグを出しながら、身切れを防ぐように対応。普通なら、流れに乗られたならば自分も下流に動き魚との距離を詰め、流れから魚を出して緩んだ流れの場所でキャッチという流れなのだが、如何せん一歩先はブレイクで自分のポジションは変えられない。ロッドの曲がりでショックを吸収しながら、ドラグ対応しかできない状況。強引に行くと、身切れやフックを伸ばされ、フックアウトの可能性が高い。
やり取りしながら、そんなことを考えていた。冷静に対応できたことで、上手く流れから出すことができ、反転流へうまく誘導。
そこから淀みへ誘導し、遂に念願の九頭竜川の清流シーバスを手にした。
この遠征一番の歓喜の瞬間だった。同時に自分の夢の一つを叶えた瞬間でもあった。
嬉しい…その言葉しか出てこない。
自然に囲まれた九頭竜川の清流域から出てくれた美しいシーバス。この清流シーバスを生涯忘れることはないだろう。
正直なところ、僕は清流域でのこの一本で完全に満足した。中村さんやmanabuさんをはじめ、Nineまにっくさん、青木さんのアテンドお蔭で辿り着いた一本。感謝してもしきれない。
完全に満足したものの、この一本に出逢ったことで、また必ず訪れたいとも思った。
長いことシーバスをやってきたが、自分の中では格別の一本。地元アングラーの皆様と自然に本当に感謝しかなかった。夢の一つだった九頭竜川の清流シーバスを手にした僕は正直完全に満足しきった。
ただ、1日目、2日目とナイトゲームは一切やっていない。清流シーバスを手にし、満足感に浸っていたものの、折角の機会、ナイトゲームも体験しておきたい気持ちはあった。
そのような中で、夜は同じFishmanテスター「山田大輔」さんが遠路はるばる駆けつけて下さるということを耳にし、これは夜も行くしかない!と。夕食を頂いていると、山田さんが、翌日仕事にも関わらず、本当に登場。久々に山田さんにお会いでき、僕の心はさらに満たされてしまった。夕食を摂りながら、会話に花を咲かせる。
僕の場合、遠征はただ魚を釣るだけではない。こういった地元の方々との触れ合う時間も大切にしたい。時間的に可能であれば、観光もして、その土地、その土地の歴史や文化にも触れたい。単に欲張りなのかもしれない。しかし、僕の場合、釣り以外も含めて遠征なのである。生涯、何度訪れることが可能なのかも分からない。だからこそ、折角訪れた土地は釣り以外の時間も大切にしたいといつも思っている。(今回は時間に余裕がなく、観光は無理でした)
会話が弾み過ぎて、遅くなってしまったものの、manabuさん、山田さん、中村さんと共に九頭竜川の支流でナイトゲーム。
入ったポイントは非常にイナッコの多いポイントで、いかにも出そうな場所。表層系で出そうだなと思いながら、スローな釣りをやっていった。
散発的にボイルも出ている状況だったものの、なかなか喰わせきれない。そんなシビアな展開の中で、中村クリエーターが初日と同様に魅せる。僕の記憶上、一本バラシたものの、すぐに釣り直しの一本だったと思う。イナッコに着くシーバスを中村さんがしっかりとキャッチ。
manabuさんも水面を炸裂させていたものの、残念ながら乗らず。僕に至ってはノーバイト。上手くアジャストできなかった印象。初の九頭竜川水系でのナイトゲームで洗礼を受けたが、みんなでキャストできた時間はただただ純粋に楽しかった。
深夜に解散し、一度睡眠を取って最終日のデイゲームに備えた。
遠征3日目
そして、3日目の最終日。遅い出発となったが、小場所、そして清流に再度入った。小場所に関しては増水が落ち着き、丁度良いタイミングに見えたが、ノーバイト。
清流エリアでは前日より、だいぶ水位が落ち着き、非常に良い状態見えたもののこちらもノーバイト。この時、中村さんと夜は出るでしょうと話していた。※実際に中村さんは私が帰った夜に爆っておりました。
この遠征最後に訪れた清流エリアでの釣りをしている時間は、本当にあっと言う間だった。あと数日滞在したかったな、もう少しだけ居たいな…と後ろ髪を引かれる思いで九頭竜川を後にした。
最後一緒にラーメンを頂き、地元の釣具店に立ち寄って小松空港へ。最後はまだ居たいという想いが強すぎたのか?ゆっくりしてしまい、小松空港までは大慌てとなった。※保安検査場を締め切り時間ジャストで何とか通過
16時過ぎの便で福岡空港へ、17時過ぎに到着し、福岡空港へは有り難いことに妻が迎えに来てくれた。そして、九州道から大分道で無事に大分市へ帰宅。今回は本当に色々な方々にお世話になり、感謝という言葉しか出てこない。
帰宅して約1ヶ月程経過したが、九頭竜川の余韻が今も少し残る。目的の清流シーバスに出会え、地元の方々と触れ合った時間は僕の思い出に新たな1ページを刻んでくれた。
そして、今はまた行こう!その思いが強くなっている。遠征は各地に何度となく行っているが、指折りの遠征だったことは間違いない。
豊かな自然に囲まれた九頭竜川。
思い描いた通り、否、思い描いていた以上に素晴らしいロケーションだった。最高の時間を皆様ありがとうございました!
ちなみに今回の遠征で使用したロッドは広い中流〜河口エリアではVENDAVAL10.1M。清流エリアではRIPLOUT7.8ML。
やはり、中流〜河口部は開けたオープンエリアがメインのポイントだった為、飛距離が重要なシーンも多かったように思う。こういう広い場所でVENDAVAL10.1Mは躍動してくれます。一方のRIPLOUT7.8MLに関しては飛距離よりもアキュラシーを必要とする清流エリアでの使用となりましたが、やはり上流域の釣りにドハマリするロッド。グリップも短く、キャストコントロールが容易で、狙いのピンにルアーを入れることが可能。また持ち前のバットの強さで、掛けた後も清流の太く、速い流れの中でも安心して、落ち着いたファイトになったように思います。
上流域のシーバスにRIPLOUT7.8MLは改めてマッチしているなと再認識できた釣行でした。今回の遠征ではこの2本がベストな選択だったように思えます。
【タックルデータ】
ロッド:BRIST VENDAVAL10.1M(Fishman)/Beams RIPLOUT7.8ML(Fishman)
リール:アンタレスDC XG LEFT(SHIMANO)
ライン:レジンシェラー2.0号(山豊テグス)
リーダー:フロロショックリーダー30lb. (山豊テグス)
ルアー:TRACY25(BlueBlue)/アイザー125F(BlueBlue)/JOLTY22g(BlueBlue)
【着用アイテム】
ベスト:ゲームベスト+ウエストサポーター+メジャーケース(Fishman)
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