前編からの続きになります。
※前編はこちらから↓↓↓
漁獲高はカリブ海の10倍と言われるほど、圧倒的魚影を誇るコロンビア太平洋側。
豊かな海が存在するに、これまで釣りに関係する情報が少なかった背景には、この国を取り巻く治安的な問題があるからだろか……。
釣りに訪れた一帯は、かつて麻薬の密入や不正出入国ルートととして、あまり治安の良い所では無かったようだが、近年は治安回復傾向にありつつ、これまで行くことすら困難だったインフラの滞った地域へ、少しずつだがアクセス可能になっているように感じる。
南米コロンビア共和国太平洋側でオフショアフィッシング!(後編)は、魚種多彩に釣れ釣れモード全開!?
この地界隈に生息するご当地フィッシュの中で、圧倒的人気と難易度が両立し、特徴的なルックスを持つ魚と言えば、やはりルースターフィッシュだろう。
ルースターフィッシュ
好敵手現る!
中南米から南米チリの太平洋沿岸部にかけて生息し、沿岸部のサーフ付近や岩礁帯周りで良く目撃することが多い。なんせ海面付近を泳ぐ個体は、ココに居ます!と、言わんばかりに、特徴的な背ビレが海面から出てしまっていることがある。
ルアーへの反応は良く、チェイスはあるが、なかなか食らいついてくれないツンデレなヤツ。大型の単独個体ほどツンデレ傾向が強く、逞ましく伸びた背ビレを見せ付けながら、激しくチェイスしてくるものの、結局のところ食わない。
(正確には、今の自分の技量では…食わせることができない…。)
チェイスが始まってから、ソフトポッピングに切り替えたり、スピードアップしたり、ステイさせてみたり、ルアー操作に変化を持たせ、なんとか食わせる工夫を試みるも、毎度からかわれているかのような気分にさせられてしまう。
しかし、諦めずキャストし続ければ、5〜6匹程の群れに遭遇することがあり、打って変わって、奪うように次々アタックしてくる高確率モードに早変わりする。
※ヒットルアー PUMPKING190 (パンプキン190)
集魚力、チェイス頻度はポッパーが圧倒的。
このルースターフィッシュ、アジ科の魚としては珍しく、ファイト最中にジャンプする。
現時点で、対ルースターフィッシュの僕なりの最善策は、チャンスは訪れると信じ諦めずキャストし続けること。単純明快に、ただそれだけ。
ルースター(Rooster)を直訳するとニワトリを意味する。7本の長く伸びた背ビレをニワトリのトサカに見立て、その名が付いたのだろうか⁉︎それにしても実に立派な背ビレ。他に類以する魚種はいるのだろうか??
今回、海況悪くチャンスもチェイスも少なかったが、いつの日か単発個体の大型ルースターフィッシュを釣ってやろうじゃないか!終わりの見えない無限のチャレンジは、今後もしばらく続くことになるだろう。
パシフィッククベラスナッパー
別名ドックスナッパー
膝に乗せられる良型クベラスナッパーを、早々に釣り上げてしまった赤塚ケンイチ氏。
全体的に紅みの強いボディカラーと、ウチワのように大きく広がる尾ビレが猛魚を思わせる。
太平洋に生息する最強最大の鯛。若魚は川を上り淡水域でも生活してるとされるが、成魚(大型)は海水域の岩礁帯を住処としている。
ヒット直後、住処へ戻ろうと下へ下へ突進するクベラスナッパー。
猛烈なパワーを吸収するかの如く、スームズに曲がるBC4-8.3XXXH。その曲がりにはまだまだ余裕がありそうだ。
50°~65°の角度にロッドを立て最後の仕上げにかかる!
※ヒットルアー パンプキン190
大型ポッパーやダイビングペンシルを使用した誘い出しの場合、早く連続アクションよりは、大きく強くアクション入力後、3~5秒ステイさせるのが良いだろ。
運が良ければ、海面に浮かぶルアー目がけ、紅い塊が急浮上してくる!その瞬間!を、目撃することになる。
大型シンキングミノーやS字系のルアーも非常に効果的。朝夕はトップウォーター、日中はアンダーを攻めるのが良いようだ。アクションはトップウォーター同様、ゆっくり大きく。
ちなみに写真のルアーSibuki V186msは、この海域において殆どのフィッシュイーターに使用可能な、万能かつ耐久性抜群の絶対的存在だ。とりあえずSibuki V186ms投げとけば大きくハズすことはないかも⁉︎
突然、ロッジスタッフのご好意により提供されたクベラスナッパーの塩焼き。写真の見た目はちょっとアレだが、噂に聞く通り極上に美味い魚だ。食感は…魚と言うより動物系の肉に近く、香ばしくかなりしっかりした歯応えを楽しむことが出来る。刺身でも食べてみたかったな。
※後から気づいたが、シテガラ中毒を引き起こす危険性があるそうだ。
アトランティクターポン(大西洋ターポン)
※写真は以前、ベト君の釣り上げたアトランティクターポン。
沿岸部の茶色く濁ったエリアで、空気呼吸するターポンを発見し、直ぐさまBC4-8.0Mにセットしてあったシンキングミノー(15cm 40g)を通すと1発でヒット!ヒット直後はダッシュと横飛びジャンプの連発で、あっけなくポロっとルアーを外されてしまいキャッチするまでに至らなかった。
ん…、無念…。
今、この記事を見てる方でターポンに詳しい方は、釣行先が太平洋なのに⁉︎大西洋の大型ターポン⁉︎何言ってるだ⁉︎と、思うことだろう。
本来、大西洋に生息する大型のターポンだが、カリブ海(大西洋側)から中米パナマ共和国の内陸を流れるパナマ運河を通り抜け、コロンビアの太平洋側に定着してしまっているようだ。
国境と海域を超えてしまったアトランティクターポンを太平洋で狙うことになるワケだが、素敵なんだか複雑なんだか…。
ある意味、外来種になるのかなぁ???
話に聞くと、生息するサイズは50cm~150cmを超える大物まで居るそうな。雨が降って沿岸部に濁りが入ればチャンスらしい。
キハダマグロ
※ヒットルアーパンプキン190
この海域においては、岸からキャストすれば届きそうな距離から外洋の広範囲で目撃する比較的ポピュラーな魚種になる。
沿岸部付近は小型が多く、より大きな個体と群れを求めて約4時間程、沖合へ向けボートを走らせたところで、50kg~60kgクラスの姿がチラホラが見えるナブラに遭遇するが、イルカ付きのナブラだったからだろうか???ルアーへの反応がイマイチの中、かろうじて水面を割ってくれたのが写真の20kgクラス。
カンパチ
魚探にカンパチの反応アリ!
急遽、ボートに転がってたジギングタックルを拝借して仕留めた。
水深40mからワンピッチジャークで10m程引いたところで、微かにメタルジクに触れたようなアタリ⁉︎ すかさずロングストロークジャークに切り替えセカンドチャンスに期待すると、2ジャーク目のフォールでストライク!
さすがカンパチとても力強い。
メタルジクの重さは180g。
シイラ
日本でもお馴染みのシイラ。浮遊ゴミ周りに大量ストックされ、サイズは50cmから1mを超えるグットサイズまでさまざま。
4人同時ヒットしたり、シイラ釣りはとにかく忙しい。
この地に駐留するコロンビア軍はシイラが大好物。毎晩、里に降りてはシイラを抱えジャングルへ消えていく。おかげさまで毎日毎日、シイラを釣ってくるハメになってしまった。
今回の釣行を振り返ってみて
釣りこぼした魚種こそいるものの、全体を見てみれば多くの反応を得た素晴らしい釣行だった。まぁ『成功』と、言ってもいいだろと思う。
そして、僕個人としては、過去に例が無いほどベイトタックル使用率の高いオフショアフィッシングになったが、おかげでメリットやデメリットはもちろんだが、扱う楽しみや使いこなす喜びを再認識する良い機会でもあった。(PE #8 ならベイトタックルの方が飛ぶぜ!)
あぁぁ…それにしてもいつになるかね、巨大ルースターフィッシュ。
おわり。
※前編はこちらからどうぞ↓↓↓
※YouTube『南米・コロンビアでオフショアゲーム BC4-8.3XXXH』↓↓↓
https://youtu.be/fswJfYlr5CE
その他の魚と写真
BC4-80Mとインチクで。
このカツオはマズイらしい。
BC4-8.3XXXH
BC4-80Mでスヌークとファイト中。
海ナマズ?水深20mの表層付近でヒットしたらしい。
BC4-80M