オオニベチャレンジはまだまだ終われない!(後編)メーターオーバー”4thモンスター”をBRIST MARINO10.6MHで制す!

アカメ 、イトウ、ビワコオオナマズに続く4番目のモンスター オオニベ。前日、遂に84cmに手が届いたものの、サイズはまだまだ中二べと言われるサイズ…。
メーターオーバーのオオニベを目指し、チャレンジ継続を決めたAUX久池井です。
 
あの直後に隣の初心者釣りガールが1時間を超える死闘の末、125cmをキャッチされたものだから、私の抱えた熱量は冷めるどころか、高く上がり続けます。
※前回の中ニベのレポートはこちら

2020オオニベチャレンジは終わらない。構想1年、タックルセッティングを突き詰める。(準備編)


 
 
前日の中二べは、最も信頼するジグで過去のアクションやパターンを参考にし、連日の状況から割り出したチャンスタイムの中、狙い通りのHITでした。
オオニベに対して1つ、私の武器にできるパターンを構築しつつある状態なので、再現性があるかを確認したいところ。
 
夜明け前のサーフに立ち、日が昇るまでは気持ち緩くキャストしながら、チャンスタイムを待ちます。
 
 
昨日同様、寒波でサーフが凍りつくような冷え込み。
夜の間の強烈な西風で海は凪模様。
ここから日が昇り体感温度が上がってくれば、ベイトとオオニベが接岸しやすいということは、昨年から宮崎に通う中で耳にし身をもって確認した貴重な情報。
温度計が−3℃とかだった気がするけど、釣れる気しかしないので全く気になりません(笑)。

 
 
そうして日も昇り、もうすぐチャンスタイムかなと思ったところで、ポイント南側のワンド端が何やら騒がしい。
どうもメーターオーバーが揚がった模様で、撮影に備え前回同様アクションカムをチェックしようとしたところ、ポールが根元から折れるアクシデント。
昨年から続く遠征で、オオニベとのファイトを動画に残すことを目標に挑み続けましたが、ここに来て最大のピンチ。
胸に一人称視点のカメラがあるので撮影そのものは継続できますが、チャンスタイムだけに腰につけた三人称視点のカメラを諦めて、速やかに釣りを再開するか判断を迫られます。

「一旦落ち着け。」

自分に言い聞かせ、ライフジャケットに直接ポールを固定できないか試行錯誤。
カメラは吊り下げになりますが、なんとか画角に治る範囲で再びポールを固定することに成功しました。
後は昨日の釣りの再現に徹するだけ…。
 
 
ジグをキャスト~着底後、底をトレースするイメージで約15回巻いてしっかり泳がせ、テンションフォールの繰り返し。
答えが出るのに時間はかからず、上げの潮止まり前。
 
リトリーブ直後のテンションフォールで、コツンと小さなアタリ!
ベイトのグチが触れたと間違えてしまいそうな反応でしたが、剛竿なのにティップのしなやかなMARINOが捉えて離さず「アワせろ」と叫んだ気がして渾身のフッキング!
 
「乗った!」
 


 
強烈なファーストダッシュに備え、反射的にドラグ調整してから、念のためサミングして追いアワセ。
ラインを通して伝わる、昨日の中二べを越える重量感と突進。
 
「ついにオオニベか!?」
 
比較的素直に沖に向かおうとしてくれたので、速やかにギンバルポジションに移行。
手元から遠い位置でタメが効くMARINOでラインの入射角を高く保ち、ブレイクやサンドバーで擦られるのを防ぎます。
 
ファイトは昨日同様、沖にはドラグ強めで走らせるが、他のアングラーがいる横への走りは絶対止める戦い方。
主導権を相手に与えないかつ、メーター未満の中二べならリリース成功率を上げるため、目標5分以内の短期決戦。
 
 
沖へと向かう突進をMARINOの曲がりとパワーで正面からハイドラグで受け止めつつ、数メートルで失速させること3回。
抵抗が落ち着いた隙を見て寄せにかかります。
リーダーが見え、遂に波間に見えたオオニベ。
反転、抵抗させることなく、ロッドのパワーで波に乗せ、サーフに引きずり出してのエスコート!
 
ランディングサポートに入ってくれた方が、抱え上げようとしてくれましたが滑り落ちるニベ。
フックや牙で怪我されてないかヒヤリとしながら「申し訳ないです!」と駆け寄るも「大丈夫です!」との言葉にやっと安心。それと同時に溢れ出して、止まらない感情。
 
 
古代魚のような威風に、淡く紫に輝く妖艶な魚体。
時期的に痩せた個体も多く混ざる中、豊満な身体を余すところなく見せつけてくれた最高に美しいモンスター。
 オオニベ
 
105cm、ボガ計測で27ポンド(12kg)
正真正銘の『オオニベ』 
オオニベ
 
メーター10kgオーバーを相手に、HITからボガをかけるまででジャスト5分。
1年間練り続けたタックル、装備でやりたいことを全てさせて貰えた最高の1本。
“何千回キャストして、届かなくてももう一回!”を繰り返した先に届いたドラマフィッシュに感無量!
 
この時期に接岸するのはメスが多いこともあり、例えるなら最高の”花魁”でしょうか?
刀一本を携えながら「せめて一目!」と通い続け、ついに逢瀬へと辿り着けました。
オオニベ
 
繰り返しになりますが、ランディングを手伝って頂けただけでなく、最高の写真を撮ってくださった方にも、ただただ感謝しかございません。
またこのチャレンジを通して貴重なお話を聞かせて頂いた方や、ありがたい差し入れを頂いた方、お世話になった方々にもこの場をお借りして、改めて厚く御礼申し上げます。
 
 
昨年からの夢であった”ショアからのオオニベ”に至りましたが、私の夢は止まるどころか加速します。
遠州サーフや千葉沖など生息域がどんどん広がり、『さらに熱く、もっと熱く!』なっていくことが予想されるオオニベゲーム。
 
昨年は宮崎サーフから157cmのモンスターが上がりましたが、さらに大きい個体も確実に存在するのがこのロマン溢れるルアーターゲット。
 
『ベイトキャスティングタックルでしか獲れないモンスター』を目指して、チャレンジは”まだまだ”終わりません。

 
 
【タックルデータ】
ロッド:BRIST MARINO10.6MH(フィッシュマン)
リール:Z2020SHL BLACK LTD(ダイワ)
ライン:ピットブル4 #2号(シマノ)
リーダー:グランドマックスFX #8(シーガー)
ルアー:撃投ジグ レベル 40g

フィールド:宮崎県日向灘
魚種:オオニベ
アングラー:久池井明